KANAKO YAMAMOTO : MITEKITEN

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1,200円

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Japanese Only
48 pages
18 x 13.6 x 0.3 cm


「沖縄(主に那覇市)で観たライブからいろいろ想起して考えたこと。沖縄のインプロヴィゼーション(即興演奏)、民謡、ポップス等。沖縄らしくない温度だと思います。

【〜本文「前口上」より冒頭部分の抜粋〜】
MITEKITEN は、関西人である私が、沖縄で音楽ライブを鑑賞した際の所感を記したエッセイシリーズである。MITEKITEN というふざけた名前をこのZINEに名付けたことを、実は気に入っている。関西弁の「みてきてん」を、なんとなく格好がつくようにローマ字化しただけであって、私が関西人であるという表明にもなっている。「この作者は沖縄出身者ではない」ということが、このタイトルから一発でわかるだろう。ただ、〝関西人が書いた沖縄〟なんて、私は読む気がしないとも思っている。もし私ではない誰かが、このタイトルで、沖縄の音楽にまつわるエッセイをまとめてZINEだとかいって販売していたら、私は搾取あるいは文化盗用の匂いを嗅ぎとり、警戒するだろう。ナイチャーは、沖縄の音楽について滔々と語る前に、今の政治情勢を知るべきではないのか。自衛隊南西シフトやミサイル配備、軍備強化されていく琉球弧の島々のニュースを毎日深刻に配信する沖縄の報道と、内地の落差。国内で戦争の足音が今もっとも近づいているのは、沖縄および奄美なのだが、ナイチャーは呑気なものである。呑気なナイチャーが、「沖縄に行ってきました」「ライブ観てきました」「で、エッセイ書きました」とZINEをつくり売るのはいかがなものか。もっと直接的に沖縄の情況をレポートするZINEにしたほうがいいんじゃないか? 
この前口上は本文をすべて書き終わってから書いているのだが、今も、本文すべてを白紙にして書き改めたいという気持ちが残っている。ただ、〝関西人が書いた沖縄〟とこのZINEに、わずかに異なる点があるとすれば、私は関西人であることに負い目を感じながら、自身のアイデンティティを否定しながら、沖縄に居たということだろう。――



『MITEKITEN 沖縄で音楽を鑑賞する』
2024 年4 月20 日(農歴 三月十二日)発行
執筆・編集・発行 山本 佳奈子(オフショア)
定価 1200円(税込)

【もくじ】
前口上
ライブ後の音楽家への話しかけ方の考察
殺す気でやるか、生活のようにやるか
即興演奏を聴くときに考えていること
企画の裏側/真髄はそこに
此花区梅香に沖縄出身の新川嘉徳が育てた梅を探す
今はもう会えないあの人、あのお店(悦ちゃん/島思い)



【手製本について】
本気で全部手製本です。断裁ズレや多少の歪み等がありますのでご了承ください。それも味ということで。

【筆者プロフィール】
山本 佳奈子
ライター/編集者。1983年生まれ、尼崎市出身。アジアを読む文芸誌『オフショア』の編集・発行人。2011 年より東アジアや東南アジアを訪れ、各都市の音楽家やアーティストらへ取材。執筆やトークイベントの形で発信し、またアジア各地の音楽家の来日ツアー等もプロデュースしてきた。中国の地下音楽やインディー音楽がもっとも得意な領域。2015 年から那覇市で約4年半暮らし、現在は神戸市在住。
https://linktr.ee/offshore_ymmt



表紙色は「Brick Red」=赤煉瓦のことだけれども、赤瓦をイメージしながら選んだ。」

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