デジタル導入以降のメルツバウの2004年リリース。
アナログ時代よりも表現に広がりを感じる超名作です。
「2000年中盤におけるMerzbowの最も豊かで没入感のある録音のひとつ」とはまさに!!
オススメです。
没入できます。
「1999年から2000年にかけて、Merzbow(メルツバウ)はデジタル制作を導入し、自身の音響言語を洗練させることで、 新たな芸術的フェーズへと突入した。彼は初期のキャリアを支えたテープコラージュや即興的な自作回路から離れ、代わって、緻密に彫刻された高密度で記念碑的な音響構造を構築していく。ハーシュノイズ、トライバルなリズム、そして腐食していくような質感が融け合い、圧倒的なひとつの音響体が生み出された。
『義経(Yoshinotsune)』はこの特に実り豊かな時期に誕生した作品であり、秋田昌美の最も示唆に富む傑作のひとつとして君臨している。本作は、源義経という人物からインスピレーションを得ながら、歴史的、神話的、そして個人的なリファレンスを織り交ぜている。冒頭から、鳥の鳴き声、ラジオの混信、そして電子信号が不可解な空気感を醸し出し、結果として、自然とテクノロジーの狭間に浮遊するような、不穏な音風景(サウンドスケープ)が描き出される。
アルバム全体を通じて、サウンドは絶え間なく変容し、不吉なビート、この世のものとは思えない呻き、そして儀式的なパルス(脈動)の間を行き来する。これらの要素は、回路とデジタルディストーションというフィルターを通された、トライバルなリズムを想起させる。音楽は冷酷なまでの推進力で前進しながらも、動と静の間の絶え間ない緊張感を維持し続ける。それは単に聴き手を圧倒するだけでなく、その複雑なディテールへと没入するよう誘うのだ。
『義経』をこれほどまでに抗いがたい魅力に満ちた作品にしているのは、技術的な精密さと創造的な本能との完璧なバランスである。緻密に構築されているにもかかわらず、その構造は生の、直感的な生命力を保っている。音を強烈かつ繊細に形作る秋田の意思(手)が、常にそこに感じられるのだ。今回の再発により、2000年中盤におけるMerzbowの最も豊かで没入感のある録音のひとつが、その壮大さを完全な形で蘇らせることとなった。」
A1 Ushiwaka Kurama Iri - part1 25:32
B1 Ushiwaka Kurama Iri - part1 11:43
B2 Hiyodori Goe 9:57
C1 Hachiman Taro No Uta 15:39
D1 Yoshino No Yamazakura 9:10
D2 Mantra Metamo
Computer, Acoustic Guitar – MA
Mastered By – Lasse Marhaug
Music By, Artwork [Artworks By] – Masami Akita
2LP black vinyl reissue by Urashima with two unreleased tracks. Limited to 199 copies worldwide.
Recorded & Mixed at Bedroom and Dinning Room Aug/Sep 2003.